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91歳でのコンサート

今晩はビデオでアズナヴールのコンサートを観ています。2015年、彼が91歳の時に行われたものです。

言葉を思い出せないからと、足元のスクリーンに送られる歌詞を見ながらの歌唱でしたが、多分メロディも覚束無い面があるのではないかと思いました。あまり歌ったことのない曲は微妙に揺れていましたが、歌い慣れた曲はコンサートが進むほどに脂が乗って味がありました。

アズナヴールは元々一人で突っ走る傾向のある歌手だったので、伴奏する方は大変だったろうと思います。彼曰く、一番大事なのは歌詞であり、リズムは二の次なのですね。年を重ねて、このコンサートの時期は、以前より落ち着いてオーケストラと一緒に歌っていました(苦笑)。

そのような欠点にも拘らず大成功しているのは、やはり独特のアズナヴール節があるからだと思います。日本なら演歌を思いつきますが、アズナヴールはその時々の思いを歌に仕上げ、他に例の無い語り方で、役者の如く役を演じています。一番見事なのは、ホモの生活を歌ったComme ils disentです。

Comme ils disent

年下の生徒、おまけに未成年と恋に陥り、投獄されて自殺した女教師について歌ったMourir d'aimerも胸に染みる歌の一つだと思います。

1200から1400の曲目が記録されているそうですが、それだけあると、よく思い出せなくて当然ですよね。最初は座って歌っていましたが、途中から立ち上がり、元気一杯の矍鑠とした姿を見せていました。

120歳まで生きると確信していた人なので、94歳で急死した時は、怖がっている暇も無かったと思います。
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