ジャン・ル・カムの救助

またまた地球一周レースのヴァンデ・グローブで事故がありました。先頭に立つミシェル・デジョワヨーとロラン・ジュルダンがかの有名なホーン岬通過に成功し、3分の2の行程を走り終えた喜びに浸っている最中でした。ホーン岬の西側にいたジャン・ル・カムの船VMマテリオーから救助願いが届きました。どうやら転覆したらしいと判断した司令部は大騒ぎでした。

ジャンは3位だったので、後ろにいた2艘の船が司令部の要請を受けて救助に向かいましたが、直に行けるような距離ではありません。その一艘はヴァンサン・リウーが操縦するPRBでした。ヴァンサンとジャンは私生活でも親友だそうです。友を救いたい気持が天に届いたのか、結局チリ海軍の船とヘリコプターより早く現地に到着出来ました。凍死の危険を感じていたジャンは、逆さになった船から逃げ出して船体によじ登って待っていました。転覆した船の回りを何度か往復するうちに、ヴァンサンはようやく綱を船上に投げることに成功し、綱を体の回りに巻いて水に身を投げたジャン・ル・カムを吊り上げることに成功しました。成功したという言葉が多いですが、大挙です。進む船の速さが加わるので、引張っている重荷を引き上げるのは並大抵のことではありません。

今朝のニュースで転覆したと知ってから、一日中気にしていたので、夜のテレビで救助されたと聞いて本当に安心しました。ひっくり返された船の中に閉じ込められたまま、寒い海で凍えていると聞いて、時間の問題だと思っていました。水温は5度くらいなので、あと何時間耐えられるか計算していました。多分ヘリコプターが着くだろうと思っていたけれど、間に合うか。。。生還できたと知って嬉しいです。

救助中にPRBのアウトリガーが、空に向けて船底を見せているVMマテリオー のキールにぶつかり、破損したそうです。修理が済むまでは速度を落として航海しなければ危険なようです。早く安全な場所に到着できるように祈っています。船を失ったばかりのジャンにとって、残る喜びは家族との再会でしょうから。

ついでに一言付け加えると、参加者に二人女性がいますが、現在まで災難に遭っていません。慎重にしぶとくチャレンジしている同性に敬意を表します。割合から見ると、女性群は圧倒的な勝利ですね。彼女たちが通過する時のホーン岬がこのくらい静かになるように祈っています。


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最新ニュースによると、レースに加わらずに一人で世界一周を試みているイザベル・オチシエが近辺にいるので、ジャン・ル・カムを迎えに来て彼女の船に便乗させるそうです。ホーン岬でのヒッチ・ハイクとは試して見る価値ありますね。ヴァンサン・リウーはその後レースを再開できそうです。
コメント

リンクさせてもらいました

こんにちは

Vandee globeの文章にリンクさせてもらいました。トラックバックできなかったのでこちらでご報告いたします。

レースはどんでん返しばかりでびっくりしてしまいますが、もう事故がないように祈っています。

No title

コメントありがとうございます。本当に手に汗握る思いですね。

私自身もうずっと航海していないのに、このレースが始まるとソワソワしてしまいます。一番ハードであることは確かですから。

平凡な日常生活を送りながら、アンテナが一本頭にくっついているような感じです。ヴァンデ・グローブと聞く度にドキッとする毎日です。
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