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風立ちぬ

ここ数日、猛暑を予想させるような夏日が続いていました。2003年と同じシナリオになりそうだと悪い予感がしていたのですが、今晩からまた少し涼しくなりホッとしています。またぶり返すかも知れませんが、とりあえず北風になってくれたので安心しています。

日中は海から来るかなり強い南風が吹きまくり、比較的快適でしたが、湿り気が気になりました。風向きが変わるだけで笑顔が戻ります。雲も吹き飛ばされてしまい、夕焼けがとりわけ綺麗でした。

そんな時に思い浮かぶのが、彼のポール・ヴァレリーの有名な詩です。堀辰雄が誤訳したという節ですが、「風立ちぬ、いざ生めやも」は、確かに生きていても仕方ないという意味に取られそうです。

代わりに「いざ生きざらめやも」とすべきだと説くブログを見ました。その通りなのでしょう。ただし問題はいざ生きめやもと聞き慣れた結果、間違いにさえ慣れてしまったようです。それで、なんとかその間違った形に別の解釈を見つけたくなってしまいます。

5+7と語数も決まっています。では、何を代わりに言えば原文のLe vent se leve, il faut tenter de vivreに近くなるのかと言うと、「風立ちぬ、生きねばならぬ」が一番正統派ですが、「風立ちぬ、立ち直るべし」「風立ちぬ、生に目覚めよ」とか意訳してみると南仏の息吹が感じられるような気がします。

私自身、気分的にモヤモヤしている時に一番風のありがたさを感じます。吹っ切れるような気がするからですが、生きる喜びも風が膨らませてくれるようです。大気に混じる霊気があるとしたら、それを胸いっぱいに吸い込む機会にもなります。
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