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アダモの50年記念

今晩は2チャンネルで、サルバトーレ・アダモの50年にわたる歌手活動を祝う番組を見ています。アダモによるジルベール・ベコーのカバー曲が最近発売されたばかりなので、同時にベコーの歌手生活を振り返る機会にもなっています。

アダモ自身400曲を世に送り出しているそうですが、何処か優しい坊ちゃま的なアダモの歌と比べると、ベコーの曲には、「これでもか!」と言いたげな敵愾心が滲み出ています。つっけんどんで、時にはけんか腰に聞こえるような歌い方が特徴でした。それを聴くと無関心ではいられません。

先ほどからアダモを世界的に有名にした「雪が降る」が流れていますが、日本で500に及ぶカバー曲があると聞いて驚いています。大学時代からの親友がアダモにぞっこんだったのでいろいろ聞かせてもらいましたが、それほど浸透していたのかと今更ながら感心しています。

ベコーの「エ・マントゥナン=What Now My Love」は永遠です。カバー曲の多さにおいて全く引けをとらないと思いますが、比較的単純なメロディだから余計に難しくなるのが解釈ですね。歌詞も繰り返しが多いので、平らな歌い方をしたら観客を退屈させます。「ジュ・タパルチィアン=私はあなたのもの」をロック・ヴォワズィンが歌いました。さすが名曲です。

ところで、当年とって75歳のアダモにせよ往年の巨匠ベコーにせよ、全て聴き慣れたメロディばかりです。今晩モンペリエっ子の耳に一番新鮮で快かったのはカロジェロの歌うオリジナル曲Le portrait(肖像画)でした。興味があれば以下のリンクで聴けます。ル・ポルトレ

アダモには好意を抱いていますが、優し過ぎて何処か物足りなさを感じてしまいます。ベコーは好きだけどちょっと鼻につく面があるので、ライブ中に編曲し過ぎると「ちょっと気取り過ぎ」と思っていました。

そんな訳で、この記念番組にはのめり込めない感じです。適度に聴いて楽しめば良いイージーリスニングの機会と思って片耳で聞いていますが、中途半端という感じは否めません。

そこで究極の問題に行き着くのですが、アダモはベコーのカバー曲を歌うべきではなかったと言いたくなります。どうも、何か物足りない感じが残るからです。歌いたいものを歌えば良いと素人に関しては思っていますが、商業的成功を賭けたプロにとって面目を失う機会になるかも知れません。