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死後の結婚

ノートルダムが燃えた日に亡くなった友人の伴侶のことが気になって、木曜日の夕方、オケの練習に行く途上で電話しました。留守電にメッセージが入っていたような気がして電話したのですが、こちらの勘違いでした。

でも、電話して良かったと思います。彼の死後、相続に関していろいろな問題が持ち上がっていて、イライラしていました。そこで知ったことですが、5月2日に結婚挙行の予告がなされていたと知りました。誕生日までは生き延びるつもりでいたようでした。

挙式まで2週間ちょっとで亡くなってしまった友は人生最後の悪い冗談を実現した感じでした(とても悪戯っ子だったけれど、勿論、本当の冗談ではありません)。問題は、結婚していないと、とてつもなく高い相続税を払わなければなりません。

お金の問題だけでなく、気持ちとして、財産の中には、彼女が気前良くプレゼントした上等な贈り物も含まれています。超オタクなコレクターであった彼は、特に自動車関係で、ミニチュアも含めて多数のオブジェを所有していました。

それに対して税金を払い、兄弟などの相続者などにも譲ってあげなければならないとしたら、生前の環境で愛しい人を亡くした悲しみを癒す暇も余裕もありません。

そのような苦しみを回避し、一生望んできた結婚を実現するために、死後の結婚を実現させる手続きを始めました。挙式予告もなされていた以上、手続きはそれほど難しくないと想像したくなりますが、これが尋常なものではありません。

2人の両親の出生・死亡届けその他、多数の書類を提出しなければなりません。おまけに、2人が本当に一緒に生きてきたと言うことさえ証明しなければならないと言うのです。

その話をしている彼女は、本当に憤慨していました。40年近く一緒に暮らした後で、何を今更と言いたくなりますが、それが法律ですね。因みに、彼女は生涯を判事として過ごした人なのです。今になって法律の重みを感じる機会に直面しました。

話しているうちに、正に貴女こそ証人になれる!と言う話になり、モンペリエっ子もその通りと思っていたので、即座に引き受けることにしました。多数の証明が集まる筈ですが、証言が多いほど効果があると思います。

本日は翻訳の仕事が届きましたが、それは数日忘れることにして、明日の朝のコンサート用の練習と、上記の証明書の執筆に専念しました。死後結婚が成功するように祈っています。

ピエール神父の事業

確か1954年頃の厳冬の最中だったと思いますが、ピエールと言う名前の神父さんが貧民の救済に手を付けました。今は様々なチャリティ事業がいろいろな財団によって行われていますが、当時は終戦後間もなかったし、社会福祉の観念は広まっていませんでした。

アベ・ピエールと仏語で呼んでいますが、この神父さんが立ち上げた協会がエマウスです。現在もその活動は続けられ、金銭的な援助だけでなく、失業者の社会復帰を助けています。

今日は通りがかりに、そのエマウスの売店に行きました。かなり広い敷地に、雑貨、衣類、家具、電気製品、玩具、楽器などが建物毎に展示されています。そこで働いているのは、正に失業から救われた一団です。

衣類に一瞥を投げてから、思いついて楽譜に目を通しました。1冊1ユーロでフルートの楽譜を売っていたので買うことにしました。古いG.Gariboldiのエチュードですが、118フランちょっとの値段が書き込まれていました。面白いのは、それに日本語訳が付いていることです。細野孝興さんの訳です。

親しみを感じて買うことにしました。「フルートのための旋律的練習曲」と言う題です。現在初見で吹く能力を伸ばす努力をしている最中なので役に立ちそうです。と言っても、この散歩のおかげで、本日の練習時間はかなり短縮されました(汗)。

でも、昨日が新月であり、ちょっと疲れを感じている時期なので、このような息抜きは健康のためと思います。ガラクタを見たり、ちょっと若すぎるかなと思えるドレスを横目で見て見ぬ振りをしたりしながら、肩の力みを抜く機会にしました。

明日は、例の「黄色のベスト運動」の日であり、おまけにお天気も今一らしいので、今日の散歩は貴重なお出かけの機会でした。そう書きながら、ヘンな世の中になったものだと思うモンペリエっ子です。

民主主義は何処に行ってしまったのか?現在は少数にしか支持されていない「黄色のベスト」たちのせいで、フランス経済は明日一日ストップします。ピエール神父さんが今も生きていたら、どのような意見を言ったか?例え貧民のためと言え、ちょっと長すぎるような気がします。

アリエル・ドンバル

今晩は「マルク・オリヴィエ・フォジエルの長椅子」と言う番組のビデオを観ていました。セレブが精神分析医の治療を受けるかのように長椅子に横たわって、人生の襞の隅々まで目を通し、何故、如何にして現在の人格に至っているのか理解する努力を強いる番組ですが、主人公はアリエル・ドンバルでした。

今年で65歳ぐらいになっている筈ですが、未だにバービー人形的な様相を保っています。「スターと踊る」と言う番組の前シーズンにも出演して、かなり良いスコアを得ていたほどで、運動能力は衰えていません。

何故観たかと言うと、やはり興味を引く対象であるからですが、一見頭が空っぽに見えて、実は知性も備えたタイプです。哲学者ベルナール・アンリ・レヴィと結婚しています。

片目で見るつもりでいたのですが、ついつい引き込まれてしまって、ブログ更新はライトになります。魅惑することに全身全霊を注ぎ込んでいる人だと思いますが、それが一番素直な生き方かも知れないと思うモンペリエっ子です。

寝る時刻になってしまったため詳細は省きますので、興味のある方は以下のリンクで彼女の紹介文をお読み下さい。生憎にも英語ですが、概要は掴めると思います。

アリエル・ドンバル

マイケル・ジャクソン

今晩はマイケル・ジャクソンに関する特集を見ているうちに寝る時刻になりましたが、特異な歌手としてのプロフィールしか知らなかったモンペリエっ子にとって面白い発見が1杯ありました。

ドキュメンタリーと言うより、ピーターパンの世界から美術に嵌るコレクターの姿、中世の城を買いに出かけた時の話、画家としての素質なども含めて、主人公の意外な「とてつもないstupéfiant英語ならastonishing」面を紹介することを目的にした映画として見ました。

最後になって気付いたことですが、マイケルに限らず、いろいろなセレブを対象にしてオリジナルな組み立て方をしている番組らしいです。浮き上がるスターの姿は、当然のことながら寄せ集められた情報の傾向と質によって違ったものに見えます。

本日見たマイケルの素顔には親近感を覚えました。因みに、インテリの巣窟であるフランスのアカデミー会員になっているマルク・ランブロンと言う人が「マイケル・ジャクソンの生と死」なる本を書いていると知りました。赤ら顔のオッサン・タイプの作家ですが、マイケルに対する洞察には興味を持ちました。

何時か時間がある時に読んでみたいと思っていますが、インタヴュ中に彼がしていたレズュメ(概説)を聴くだけで同感、正にその通りと拍手している自分に驚きました。曰く、マイケルは常に境界線にいたと言うこと。子供でもなく大人でもなく、男でも女でも、黒でも白でもない人。

座り心地の悪い、苦悩に満ちた生活だったろうと想像しています。シンプルなことは良いことだ、と凡人は慰めを見つけます。

お別れパーティ

昨晩は急に誘いがかかり、日本へ帰国する友人のお別れパーティに参加して来ました。彼が5年前に來仏した折りに翻訳を頼まれたのがきっかけで親しくしていました。

親しみを感じた理由は、彼が北多摩高校出身の後輩だと分かったからですが、それだけでなく、何より性格が気に入っていました。物覚えが速くて、どんどん吸収していく姿に「やはり同胞の後輩!」と誇りを感じていました。

直前の招待ですみませんと謝られましたが、そのようなことを気にする状況ではありません。引越しの気忙しさを思えば、連絡してくれただけで嬉しくなります。こちらもヴァカンスを終えて帰宅したばかりだったので、間に合って良かったと素直に喜びました。

ルイ十四世の騎馬像があるペ-ルー公園の片隅に陣取り、満月直後の真ん丸いお月様に照らされて酒盛りしました。ちょっと呑み過ぎた感じがしなくもないですが、このような機会に羽目を外さない理由は無いということでたっぷり呑みました!

大多数は若い人ばかりでした。そのような集まりに誘ってもらえるだけで幸せですよね。お昼はオケの友人に誘われて昼食を共にしました。会いたがってくれる友がいる喜びを感じます。

そんな訳で、旅行中に撮った写真を整理する暇もありませんでした。おまけに、オケの初練習が木曜日にあるので、新しい曲の練習に精出しています。夏休み前に練習した曲もかなり忘れていると気が付いたので、こちらも復習しなければなりません。

課題だらけですが、週末にはヴァカンスの報告が出来ると期待しています。旅の余韻に浸る暇無しで日々の雑用に引っ張られているモンペリエっ子でございます。あー、山は静かで良かったなぁと溜息らしきものを漏らしています。