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人生の半分を生きたイポリット

つい最近家族の仲間入りした筈のイポリットですが、既に7年が過ぎました。我が家に到着したのは2012年12月30日でしたが、生まれたのは多分今頃、獅子座ではないかと想像しています。何故獅子座かと言うと、彼の誇らしげな姿と冠のせいです(笑)。

これほど怖がりでなければ、もっと獅子らしくなれたのですが、育ちのせいかパニック症状の犠牲になっています。とは言え、調子が良い時は、この上なく陽気で悪戯っ子です。喧嘩をふっかけてくる傾向さえあるつわものになれます。

7歳と言うと若く見えますが、オカメインコの平均寿命は15歳くらいと聞いているので、そろそろ人生の半ばに達したことになります。中年のオッサンですね。長所はコミュニケーション能力ですが、怖い時は自分が誰だか分からなくなるほどなので、その間は手に負えません。

優しく声をかけて、自分の名前はイポリットだと思い出せるまで宥めます。時には面倒臭くなるけれど、このハンディのおかげで絆は強くなっていると思います。「ママ、僕いるよ」ってな感じで、通りがけに声をかけて来ます。ママさんに教えてもらった言葉以外の通信用語がいくつかあります。

最近は以前より早く寝る傾向があり、今晩も9時半頃に鋭い叫びを発して、ケージに帰りたいと知らせて来ました。「眠いよ」だか「もういい」だか、定かでありませんが、要するにケージに帰りたい。結構分かり易い男です。

今晩はオランジュ古代劇場で上演されたマーラ-の第八交響曲を聴いています。ソリスト、コーラスと交響楽団の大編成です。幸いにもここ数日北風が吹いているので、開け放した窓から吹き込む清々しい風に吹かれて、古代劇場に居るような気になっています。

臨場感も大事ですが、ビデオの方がよく見えます。大写しにされるソリストの顔を見ながら、正直そう思います。おまけに帰りの心配はありません!高速で1時間ちょっとの道程です。おまけに劇場の座り心地は、公園のベンチ以下です。

そんなことを思うのは、ママさん自身、人生の行程の半分以上を乗り切って来た身だからですね!でも、オランジュ古代劇場は本当にマジックな場所だと思います。また行きたいと思う気持ちに変わりありません。

今晩はイポリットの相手

今日も2つコンサートを観て来ました。お昼の無料コンサートの質はなかなかでした。Notosカルテットはヴァイオリン/アルト/チェロ+ピアノです。ヴァイオリン2本より豊かな組み合わせだと思いました。

午後はチェロとピアノが女性作曲家の作品ばかり演奏するスペシャル・ウーマン・コンサートでしたが、女権の認証を要求する必要があること自体、なんとなく歯痒い思いでした。優れた作品があれば、自然と知られると思います。現実はそれほど多数存在していなかったと言うことでしょうね。

夜の野外コンサートにも行きたかったのですが、生憎にも相棒が全員塞がっていて、行けば多分その場で誰かに出会うと思いつつ、行く決心がつきませんでした。疲れも溜まっています。2つのコンサートの合間にフルートの練習にも行って来ました!

それに何よりも、放ったらかしにされているイポリットのことが気になりました。一人ぼっちでは滅入ってしまうので、今晩はゆっくり相手をしてあげています。予想通り、一生懸命甘えてきます。外出しなくて良かったと思うひと時です。

イポリットの籠掃除

今日は久し振りに出かける理由が無かったので、閉じ篭りの日にしました。折りしも、イポリットの家は散々な状態に陥り始めていたので、覚悟を決めて大掃除にとりかかりました。

気分的にサッパリしたいと思っていたので、丁度良い塩梅です。掃除が苦にならない日を選ぶ方が賢いですね。おまけに、音楽の練習の合間に行なったので、気分転換にもなりました。

遊び相手が欲しくて喚いていたイポリットも、ママさんが傍に来たので嬉しそうでした。一挙両得どころか、四得くらいの効果がありました。義務感から解放される喜びは計り知れません。

アバウト人間ですが、動物の満足感がどの程度であるか、何時も気にしています。不幸にはしたくありません。かと言って、奴隷になるのも嫌なので、丁度良い均衡を保つようにしています。

今晩はオランジュの古代劇場から実況中継されているミュージック・アン・フェットを観ています。音楽の祭り(6月21日)の序幕みたいなものですが、イポリットはオペラ歌手が大好きです。

この催しは毎年行われていますが、有名なオペラの「触り」ばかり集めた、一般大衆向けの曲目が主です。モンペリエっ子も2年前に只の切符を手に入れて観て来ました。

一度は行きたい場所です。この次はオペラも観に行きたいけれど、お財布が文句を言いそうです。

話が脱線しましたが、コンサートを見に行く代わりに家でイポリットとゆっくりするだけで、彼にとってはプレゼントみたいなものだと思います。贅沢を知らないと、ちょっとしたことでも喜んでくれます。

ヨーキーの守護天使

もう数十年に亘る観察ですが、人は見かけによらないと言う良い例です。

何時も数匹のヨーキーを連れて散歩しているマダムがいました。高価な犬なので、よくもこれほどの数を揃えたものだと何時も感心していました。服装も態度もブルジョワ的な派手好みの人だったので、先入観がモノを言って、そのまま鵜呑みにしていました。

街で擦れ違う度に、これほどの数を同時に散歩させるのは大変だろうなと思いつつ、全く別世界の人であるかのように無視していました。挨拶してもろくろく返事しないだろうと思い込んでいたからです。

彼女の佇まいはむしろ洒落ていましたが、奇妙なのは乳母車を同時に押していたことです。人間の赤子を乗せて散歩していたわけではなく、ヨーキーさまが疲れたら乗せるためなのだと後で理解しました。

浜辺にもヨーキーを引き連れて出現すると人伝に聞いていました。子供が居ないからこれほど献身的に盲目のサービスをしているのだなと勝手に理解していたモンペリエっ子でございます。

本日、運動療法士のケアが終って帰宅する途上、その人を追い越しました。2匹を連れて、相変わらず乳母車を押しながら、トボトボ歩いていたからです。その時、何故か声を掛けたくなりました。

「今日は2匹だけですか」と聞いたら、即座に返事が返って来ました。思い込んでいたキャラクターとは違う優しい声でした。

今は2匹しかいないけれど、どちらも14歳に達しているそうです。一匹はブリーダーによって何度も子犬を産まされ、ズタズタの体で3歳半の時に彼女によって救われたそうです。

人間に虐待された犬を引き取って育てて来たけれど、今は年をとってしまったので、預かるのは止めたとのこと。最後の2匹と人生を終える覚悟を示していました。

それを聞いて唖然としたのは言うまでもありません。「お犬様を猫可愛がりする元美人のお金持ちのマダム」とレッテルを貼っていた自分が恥ずかしくなりました。

自分自身動物が好きなくせに、それが万人に共通の同感と同情であることに気が付いていなかったなんて、未熟にも程があります。独り善がりとは恐ろしいものだと思いました。

そのおば様は80歳をらくらく超えていると思います。自分の先は長くないから、これ以上引き受けることは出来ないと言う時、その明晰さと慎み深さに頭が下がりました。

ヨーキーの守護天使に出会いました。

イポリットとの団欒

本日お世話になった視能矯正士さんは雌のうさぎを飼っているそうです。それもアパートの中で一日中放し飼いにしています。伸び伸びと育っているようですが、やはり電線や家具を齧られると言っていました。

おかげで今は亡きうさぎたちのことを思い出しました。15年間うさぎと一緒に暮らしたので、懐かしい思い出だらけです。ノスタルジックになりますが、今はイポリットが居るので全く違った関係が出来上がっています。

優しい一方だったうさぎと比べると、イポリットは気が強くてよく喧嘩しています(笑)。ちっぽけな体にも拘らず、自分は一人前の人間と思っているらしいので、応対の仕方も変わります。口喧嘩しているように聞こえます。

最近覚えた言葉にNe crie pasがありますが、ヌ・クリ・パと言えなくてコリパと言っています。要するにこちらが黙れと言うと黙れと木魂が返って来る訳です。正確には泣き喚かないでと言う意味なので聞き苦しくありませんが、それでもウームですね。

口答えしない優しいうさぎとは雲泥の差ですが、かと言って、うさぎの影が薄かったと言う意味ではありません。とてもはっきり意思表示できる動物なのです。嫌な時は剃刀のような歯で噛み付いて出血させるほどでした。無用心なお客様が手を出して苦い経験をしています。

イポリットも下手すると噛まれますが、初対面のお客様に対しては誘惑に夢中になって我忘れると言う感じです。一生懸命話しかけてアピールします。社交的と言えなくもありません。

今晩はママさんの肩に止まって悪戯に耽ていました。デスクに飛び乗るので、目まぐるしくて、何も出来ません。今やっと籠に戻し、ブログを真面目に書き始めたところです。

普段は止まり木と譜面台の間を行き来することが多いのですが、現在盛りがついているらしく、ママさんにいろいろ相談をもちかけているようでした!そのせいで滅入ると困りますが、食欲旺盛なので大丈夫だと思います。

外出しない日は、一日中何かしら言って来ます。「何してんの?」「これ見て!」「何処行くんだ?」と言う感じで、会話っぽいものが成立するから面白いです。