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<title>海外生活紀</title>
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<description>フランス生活３６年目の経験を語る。動物との触れ合い。</description>
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<title>鳥の天国</title>
<description> 日曜日は雨の予報だったので、主要なプログラムは土曜日に済ませて家でゆっくりすることに決めていたら、昼食後に晴れ始めました。半信半疑で散歩に出かける決心をしたのは2時半になってからでしたが、遠出するのは無理だとしてもパラヴァスまでなら20分くらいで行けます。曇り勝ちだったこの頃なので、気分転換する必要は大いにあります。歩ける靴を履いて飛び出しました。勿論カメラは忘れません。青空になると写真を撮りたくな
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<![CDATA[ <span style="color:#0000cc">日曜日は雨の予報だったので、主要なプログラムは土曜日に済ませて家でゆっくりすることに決めていたら、昼食後に晴れ始めました。半信半疑で散歩に出かける決心をしたのは2時半になってからでしたが、遠出するのは無理だとしてもパラヴァスまでなら20分くらいで行けます。曇り勝ちだったこの頃なので、気分転換する必要は大いにあります。歩ける靴を履いて飛び出しました。勿論カメラは忘れません。青空になると写真を撮りたくなります。<br /><br />パラヴァス周辺は海水の混じった沼地帯です。ローヌ河の畔、アルルまで広がる本物のカマルグに隣接する「プチット・カマルグ」と呼ばれる地帯です。果てしない広がりは、浸水するおかげで人の住処になれませんが、鳥たちにとって天国です。この日も白鷺、ピンク・フラミンゴ、鵜やトキらしい鳥を観察できました。</span><br /><br /><a href="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2265.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2265.jpg" alt="DSCN2265.jpg" border="0" width="595" height="447" /></a><br /><br /><span style="color:#0000cc">フラミンゴと比べ、トキとサギは孤独を好むようです。彼らの孤独な姿には一種の侘び寂があり、とても惹かれますが、白鷺と馬の間には面白いコラボレーションの関係があります。サギは馬の背中につく昆虫とか蚤を食べて掃除する代償として、馬の友情と保護を得ます。この白馬はカマルグ原産です。サラブレッドとは格違いの駄馬という人もいますが、半野生で飼われている姿はむしろ美しいと思います。</span><br /><br /><a href="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2309.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2309.jpg" alt="DSCN2309.jpg" border="0" width="595" height="447" /></a><br /><br /><span style="color:#0000cc">フラミンゴはあまり頭が良くないという評判ですが、その代わり穏やかな性格で、集団を形成して共棲するのが普通です。この日は暖かな日差しを浴びて、食糧を探す風でもなく、写真映りもまあまあ。下手するとフラミンゴは水中に頭を突っ込んだままのこともあります。望遠レンズの質は今一ですが、一応姿形は見えます。右に見えるのはカップルでしょうか。争うような叫び声も聞こえたのですが、どちらかと言うと誘惑のシーンみたいです。</span><br /><br /><a href="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2288.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2288.jpg" alt="DSCN2288.jpg" border="0" width="595" height="447" /></a><br /><br /><span style="color:#0000cc">この付近は単純に見えますが、水路と沼が交差し、地理的に複雑です。地平線に見えるのは隣の港町カルノンです。<br /><br /><a href="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2313.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2313.jpg" alt="DSCN2313.jpg" border="0" width="595" height="447" /></a><br /><br />運河用の平底舟が通過するのはローヌ河をセットに繋ぐ運河です。右側には、土手を挟んでエタン・デュ・グレック（ギリシャ人の沼）が海辺まで続いているのですが、写真には出ていません。左はペロル沼で、メジャンの自然保護区域につながっています。狭い土手が唯一の境界線になっています。鴨たちが船に追いかけられているかのように水面を急ぐ姿が見えます。因みにフラミンゴが増えすぎると鴨の居場所が無くなるそうですが、確かに沼ではなく河川に多く見られます。</span><br /><br /><a href="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2267.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2267.jpg" alt="DSCN2267.jpg" border="0" width="595" height="413" /></a><br /><br /><span style="color:#0000cc">18倍の望遠レンズのおかげで、遠くに固まって見えた影の正体が分りました。10羽ほどの鵜が屯し、羽を広げて乾かしているのもいました。私の傍で写真を撮っていた、本職らしい装具のカメラマンが使っていた望遠レンズはいかにも重そうで、質は落ちるとしても400グラム以下のカメラの魅力に屈します。</span><br /><br /><a href="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2301.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2301.jpg" alt="DSCN2301.jpg" border="0" width="595" height="376" /></a><br /><br /><span style="color:#0000cc">この日のご褒美は、雲の隙間から漏れる日光でした。複雑に入り組んだ水面を照らす日暮れの太陽には神々しい輝きがありました。私がこの地方にすっかり惚れ込んだのも、多分日没のせいかなと思います。</span><br /><br /><a href="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2311.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2311.jpg" alt="DSCN2311.jpg" border="0" width="595" height="447" /></a><br /><br /><span style="color:#0000cc">手前の波立つ水面はレーズ河で、奥の皺ひとつ無い広がりはモーターボート用の港の入り口です。クレーンが影法師になって浮き出ています。</span><br /><br /><a href="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2314.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/DSCN2314.jpg" alt="DSCN2314.jpg" border="0" width="595" height="447" /></a><br /><br /><span style="color:#0000cc">2時間ほど歩き、目の保養をした後の晩餐は何時もより美味しく感じられました。</span> ]]>
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<dc:subject>エッセー</dc:subject>
<dc:date>2009-11-23T18:19:33+09:00</dc:date>
<dc:creator>モンペリエっ子</dc:creator>
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<title>コック・オ・ヴァンの秘訣</title>
<description> 隠し味は万国共通の思い入れであり、秘訣です。コックさんにとって大事な企業秘密ですが、奥義と言うほうが適切かも知れません。工夫を凝らし、何か自分らしいものを創造する過程で発見するものです。経験的に言えるのは、料理中に思いついて加えたもののおかげで普段にない特別な味わいが生まれることがあります。これは掘り出し物と、意気揚々、頭と舌に刻み込みます。テレビにはいくつか料理番組がありますが、ニュースに近い時
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<![CDATA[ <span style="color:#0000cc">隠し味は万国共通の思い入れであり、秘訣です。コックさんにとって大事な企業秘密ですが、奥義と言うほうが適切かも知れません。工夫を凝らし、何か自分らしいものを創造する過程で発見するものです。経験的に言えるのは、料理中に思いついて加えたもののおかげで普段にない特別な味わいが生まれることがあります。これは掘り出し物と、意気揚々、頭と舌に刻み込みます。<br /><br />テレビにはいくつか料理番組がありますが、ニュースに近い時間帯のものに自然に目が行きます。特に昼食の時間帯はゴールデンアワーです。地方差がありますが、大昔は昼食がディナー＝正餐と看做されていたようです。夕飯は農民の家庭ではスーペと呼ばれ、その意味はス－プを食べるでしたが、近代生活は夕飯を正餐とするようになり、家族が集合しない昼食は簡素になってきています。その傾向のせいか、質素なお昼ご飯を食べながら見るレシピーは余計に美味しそうに見えます。<br /><br />最近始まったジュリー・アンドルーの料理番組はなかなか凝っています。彼女自身料理の名人ですが、有能チーフを招くのみならず、ゲストを一般視聴者から選び調理に参加させます。女らしい細かい観察能力を駆使するジュリーは、隠し味とコツをチーフから聞き出すのが得意です。痒いところに手の届くような番組だと言えます。何度か上の空で眺めたこともありましたが、先日はコック・オ・ヴァンだったので注意深く聞きました。コックは英語で言うcookではなく仏語のcoq雄鶏を意味し、ワインに一夜漬けてマリネするので、ワイン入りという意味でオ・ヴァンになります。それ故バフ・ブルギニョンに似た面もある料理です。<br /><br />味噌は最後に加える新鮮な血でした。鍋を火から下ろし、生の血をゆっくりと煮立てないで流し込むと、あの独特のトロミが出るのです。煮込む前に加えた小麦粉だけでは得られないトロミです。見るだけで美味しそうでしたが、なんとなくTwilightに思いを馳せたりします。やはり日本人の胃腸には、思うだけで食傷気味になるかも知れません。友人と主人のためには調理するけど、自分は本当に食欲が出るか考えてしまいます。知らなければ良かったのにと後悔してみたりする私です。隠し味は隠されているほうが良いというのが教訓かも知れませんね。誰かが作ってくれたから美味しいのが料理だと思う一時です。</span> ]]>
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<dc:subject>エッセー</dc:subject>
<dc:date>2009-11-22T06:17:47+09:00</dc:date>
<dc:creator>モンペリエっ子</dc:creator>
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<title>飛行機の塗り替え</title>
<description> 義理の息子は目標達成寸前です。最初は航空界に関する冒険談とか小説を書いていました。飛行機好きには受けるジャンルでしたが、生活費を稼ぐにはぎりぎりだったようです。その後漫画のほうが発行部数が多いことに注目し、海のものとも山のものともつかないシナリオ作家としてデヴューしたので心配の的でした。あまり漫画好きでない私にとって価値あるものには見えなかったのですが、今はいくつかの注文主を相手に、創造したキャラ
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<![CDATA[ <span style="color:#0033cc">義理の息子は目標達成寸前です。最初は航空界に関する冒険談とか小説を書いていました。飛行機好きには受けるジャンルでしたが、生活費を稼ぐにはぎりぎりだったようです。その後漫画のほうが発行部数が多いことに注目し、海のものとも山のものともつかないシナリオ作家としてデヴューしたので心配の的でした。あまり漫画好きでない私にとって価値あるものには見えなかったのですが、今はいくつかの注文主を相手に、創造したキャラクターを生き続けさせているようです。とてつもない冒険談の連続ですが、想像力にかけては確かに飛びぬけて優れています。親父さんの自慢息子です。<br /><br />新たに契約した出版社のおかげで、ウルトラ・ライト・プレーンではなく、古いけれど本物の飛行機を買えそうです。ＵＬＭはちょっと危ないような気がしていたのでホッとしました。多分これに決まりそうだと写真を送ってくれたので公開します。<br /><br /><a href="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/P8.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-31-origin.fc2.com/m/o/n/montpellieraine/P8.jpg" alt="P8.jpg" border="0" width="595" height="447" /></a><br /><br />シナリオを書きながら、興奮してメールを送ってきます。現在のルックは、彼に言わせると1970年代風なので、どのような色に塗り替えるか思考中です。継母は言いたい放題、好き勝手なことを言うので、初めは「赤と黒が好きだけど熱くなりそうね」と言ってみたり、「カナリアみたいな黄色はどう？」とか言ってみたりしてから、本音を言いました。「白か砂のような白色をベースにして、砂漠、椰子の木、ラクダなどを描き、貴方の漫画のキャラクターを加えるなんてどう？」<br /><br />これはヒットしたみたいです。彼のシナリオに従って働いている漫画家たちに聞いてみると言っていました。ついでに、広告費として税金から差し引かれるように、経費に計上してみたらと、またもや余計なお節介を焼いておきました。彼は小さい時から飛行機にしか目の無い男です。創作も殆ど全て飛行機に関するものです。となると、創作の必要経費ですね。何処まで税務署が認めてくれるかは別の話ですが、インスピレーションの源であるのは確かです。飛行機が手に入る前から既に格納庫を予約し、賃貸料も払っているそうです。クリスマスを前にして、新しい玩具を待つ子供のような興奮と真剣さが覗えます。</span> ]]>
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<dc:subject>エッセー</dc:subject>
<dc:date>2009-11-21T23:00:40+09:00</dc:date>
<dc:creator>モンペリエっ子</dc:creator>
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<title>知床旅情の作者</title>
<description> 加藤登紀子さんが歌う「知床旅情」が森繁久弥さんの作詞・作曲であった、と新聞の回想記事で読んだばかりです。人は見かけによらないと何時も思っていますが、森繁さんもその例に漏れません。俳優として、哀愁のあるコミカルな、ちょっと限られた面にしか自分が注目していなかったことに気付きます。もっとも言い訳は充分あると言えます。「知床旅情」が作曲されたのは1960年ー私が小学生の時ーでしたが、本格的にヒットしたのは、
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<![CDATA[ <span style="color:#0000cc">加藤登紀子さんが歌う「知床旅情」が森繁久弥さんの作詞・作曲であった、と新聞の回想記事で読んだばかりです。人は見かけによらないと何時も思っていますが、森繁さんもその例に漏れません。俳優として、哀愁のあるコミカルな、ちょっと限られた面にしか自分が注目していなかったことに気付きます。もっとも言い訳は充分あると言えます。「知床旅情」が作曲されたのは1960年ー私が小学生の時ーでしたが、本格的にヒットしたのは、1970年に加藤さんが歌い始めてからでした。当時、仏語の勉強に熱中していた私に、誰が作詞作曲したかを知ろうとする好奇心が欠けていて当然でした。音楽は何よりも耳の喜びです。その瞬間の楽しみに感動したり慰められたりするだけで充分だと思っています。好奇心が自然に育つのを待つほうが正当かも知れません。ぞっこん惚れ込んだ歌手については、ずっと後になって、何十年も経ってから突然思い立ってサーチしてみたりします。<br /><br />森繁さんの大往生に際し、加藤さんが認めた追悼文に次のくだりがあります。</span><br /><br /><span style="color:#996699">『うたうように語り、語るようにうたえ』それが森繁さんの心でした。<br />弾き語りで歌った『ひとり寝の子守唄』を聞いてくださったとき、<br />「僕と同じ心で歌っているね」と言ってくださったのが初めての出会いでした。<br /><br />その後、『知床旅情』を歌わせていただきました。<br />何度も一緒に声を合わせて歌い、感じたのは大陸の大きさと、日本人の優しさ、男のロマンそして色気でした。</span><br /><br /><span style="color:#0033cc">全面的に賛成できる内容だと思います。私も同感するあまりちょっと悲しくなりました。彼の死と同時に、古き深い歌唱の世界がまたもや遠退いていくような気がしないでもありません。「僕と同じ心で歌っているね」と言えるような大御所がまたもや一人姿を消しました。弾き語りと言えば、加藤和彦さんの「イムジン河」を最近聴いてから、彼の優しい目付きと共に、このメロディも忘れられなくなっています。彼も同じ心で歌っていました。</span> ]]>
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<dc:subject>エッセー</dc:subject>
<dc:date>2009-11-20T06:43:48+09:00</dc:date>
<dc:creator>モンペリエっ子</dc:creator>
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<title>仲人の素質</title>
<description> 11月18日の記事「お見合いの廃れる日」は少々ペシミストに見えたと思いますが、見かけに騙されてはいけません。お見合いには良い点があると信じている私が何処かにいます。お見合いを持ちかけられたことも無いし、自分が対象になるのは根本的に嫌いですが、人を紹介したり、知り合わせたりするのが好きです。自分には一種の仲人の素質があると自覚する機会が何度かありました。お節介焼きなのか分りません。特別に余計な手出しをす
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<![CDATA[ <span style="color:#0000cc">11月18日の記事「お見合いの廃れる日」は少々ペシミストに見えたと思いますが、見かけに騙されてはいけません。お見合いには良い点があると信じている私が何処かにいます。お見合いを持ちかけられたことも無いし、自分が対象になるのは根本的に嫌いですが、人を紹介したり、知り合わせたりするのが好きです。自分には一種の仲人の素質があると自覚する機会が何度かありました。お節介焼きなのか分りません。特別に余計な手出しをする訳でもないからです。ただ単に頭の中で、「この人のこの面はあの人の性格に合いそうだ」と思うだけです。そんな思いに導かれて、ひょんな機会に二人が出会うようなきっかけを作るのが上手いと自負しているだけです。<br /><br />具体的に出会う機会を作ることもあれば、ちょっとした褒め言葉でその人の隠れた能力と魅力を明らかにし、相手に知らせるだけの時もあります。結婚とか異性間の付き合いに限らないのも特徴のひとつです。この二人なら最高のコンビだと思えたら、両方に相手の良い所を説明し、力を合わせて舞い上がれるように助言したくなります。その二人の間に強い関係が生まれることにより、私がその二人と優先的に保っていたはずの関係に変化が生じることもあり得ます。普通なら嫉妬に変わる恐れもあるのですが、何故か私は独占するのが嫌いです。生涯「やきもちを焼かない」を一番の目的にしてきたような気がします。誰かが私の傍にいて不幸であると感じるより、その人がより幸福に見えるほうが嬉しいです。<br /><br />そのような習性に従って、友人の息子に白羽の矢を立てていました。誰のためかと言うと、勿論イザドラです。目的は彼女が歌う時に伴奏するピアニストを見つけることですが、そのジョリス君がモンペリエに引っ越す可能性があったので、イザドラが借りている大きなアパ-トをシェアする相手にもなり得ると考えていました。スポーツ・コーチになるための研修に志願し、今週の初めからテストを受けに来ていたジョリス君にレコードを聴かせたら、耳が特別良いのです。初めて聴く曲なのに、即座にピアノで初めのフレーズを再現できるところを見ると、適役と言えそうです。この研修に参加できるなら最高と思い、翌日の結果発表を彼と同じくらい楽しみにしていたのですが、生憎にも採用されませんでした。腹癒せに、「フリーメーソンしか採らないのかもね」と悪口を叩きました。<br /><br />これが成功していたら本当に一挙両得だったのに、と今でも悔しがっています。そんな思惑を抱いていたことをイザドラに告げたら、彼女も残念がっていました。でも、この日に蒔いた種が何時か発芽しないと限りません。アルザスの実家に帰宅したジョリス君がモンペリエのライフ・スタイルに憧れて戻ってくるといいな、となんとなく心待ちしています。</span> ]]>
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